top of page

外国人の賃貸トラブルTOP3「ゴミ出し・騒音・又貸し」

2025年10月22日
読了時間: 6分

外国人の賃貸トラブルとは


 日本に暮らす外国人は多くいるにもかかわらず、外国人が入居できる賃貸物件が少ないことが問題になっています。文化や生活習慣の違いから、トラブルになることを危惧して、外国人に部屋を貸したがらないオーナーや管理会社の担当者もいるようです。


 今回は、外国人への入居サポートを行っている不動産会社イチイ 代表取締役の荻野政男さんと、グローバルトラストネットワークスの外国人住まい事業部 グローバル賃貸部 部長・尾崎幸男(崎は旧字体、以下同)さんに、外国人入居者との間に起こりやすいトラブルとその解決方法ついて話を聞きました。


日本に住む外国人の賃貸住宅事情は?

 外国人が日本で家を借りようとするとき、さまざまな困難が存在します。まずは、物件情報の取得が困難であること。「ネットで物件を探せるサイトは複数ありますが、多言語で情報提供されているものはほとんどありません。日本語で物件を探そうとすると、日本語が得意でない外国人は得られる情報が限られてしまいます」と家賃保証をはじめとして、15年以上外国人に特化したさまざまな生活支援事業を展開しているグローバルトラストネットワークスの尾崎幸男さんは話します。

 

 また、海外では通常、保証金として家賃1~2カ月分を支払えば契約できることがほとんどですが、日本では入居に際して家賃保証会社との契約が必要で、そのための審査があります。オーナーや管理会社によっては日本の現住所や電話番号がなければ借りられなかったり、緊急連絡先は日本人でなければダメだったり、留学生など仕事を持たない人は断られてしまうケースもあるようです。


 「そもそも、海外では入居希望者がオーナーと直接やりとりすることが多く、不動産会社を介して契約を結ぶということ自体が不慣れです」と、韓国・中国・アメリカなどの外国人スタッフとともに外国人の入居サポートを行っていて、日本賃貸住宅管理協会 あんしん居住研究会 会長も務める荻野政男さんは説明します。


 何ページにも及ぶ契約書の内容を理解するのは、たとえ説明を受けたとしても、外国人が母国語以外の言葉で理解するのは困難でしょう。さらに日本では敷金・礼金・仲介手数料・保証料などの費用が通常、家賃の5~6カ月分ほどかかります。初期費用があまりに高すぎて、家を借りること諦めざるを得ない人もいるのだとか。海外では電気・ガス・水道やインターネットなどのインフラ使用料は家賃に含まれていることが多いため、それらの契約を自分でやるのは初めてという人も多く、日本の慣れないルールや慣習に戸惑うことが多いのです。


外国人入居者に起こりやすいトラブルTOP3

 イチイの荻野さんによると、入居後の外国人のトラブルトップ3は、「ゴミ出し」「騒音」「又貸し」だといいます。「ゴミ出し」は、日本のように細かくゴミの分別をしている国は意外と少なく、ゴミの分別に慣れていない人が多いです。日本より細かく分別する習慣があるのは、ドイツくらいではないでしょうか」(イチイ荻野さん)

「中国では、2019年から上海市を手始めにゴミを分別するようになりましたが、主にリサイクルゴミ、有害ゴミ、生ゴミ、乾燥ゴミの4種類のみ。ベトナムでも昨年ゴミを分別するルールができたそうですが、まだ馴染みがないようです」(グローバルトラストネットワークス尾崎さん)

さらに、分別の仕方や回収日など、ルールが地域によって違う点もわかりづらく、ゴミ出しトラブルになる要素をはらんでいます。


 「騒音」については、文化の違いや家のつくりが関係しているようです。日本人は自宅を「ゆっくり静かに過ごす場所」と考えている人が多いようですが、海外では自宅を社交場の一つとして「友人や知人を招いて楽しくおしゃべりする場所」だとする考え方が一般的である国も少なくありません。「日本の家は外国の家に比べて壁が薄く音が漏れやすいんです。しかし、彼らはそんなことは知りません。これまでと同じようにしゃべっているだけでもトラブルになってしまうのです。また、母国にいる家族と電話で話そうとすると時差があるため、夜遅い時間に電話をして『声がうるさい』とトラブルになったケースがありました」(イチイ荻野さん)


 さらに入居審査があることや、何ページにも及ぶ契約書の締結、日本人の連帯保証人が必要な場合や緊急連絡先の確保など、日本独特の習慣もあり、国内に知り合いのいない外国人にはハードルの高いものなのです。


他にもこんなトラブルが……

 トップ3以外にもよくあるトラブルとしてグローバルトラストネットワークスの尾崎さんが挙げるのが「無断解約」です。日本では、退去のときの「解約予告」や「原状回復」は当たり前のことですが、海外では、借家に家具や家電が備わっていることが多く、処分しなければならないことを知らずに置いたままにして帰国してしまう人もいるのだそう。


 また、「家賃の入金確認ができない」トラブルも多いといいます。尾崎さんによると、外国人が日本の銀行口座を開設しようとすると、入国後、半年間待たなければいけないことが多いそうです。銀行口座を持っていないと、振り込み手続きや送金手続きができず、家族や知り合いの口座から振り込んだりするケースが多いのだとか。


 「家賃引き落としの場合でも口座がなければ、都度振り込んでもらうしかありません。その場合でも、他人の口座を借りて振り込みをして、振込名義人の名前が入居者と一致しないなどといったトラブルはよくあることです」(グローバルトラストネットワークス尾崎さん)


 いずれも金融機関の口座開設の審査が外国人に対して厳しすぎることが大きな原因の一つとなっているようです。


外国人の入居トラブルを回避する事前の策は?

 このようなトラブルに対して、どのような解決策が検討できるのでしょうか。


 「日本と母国の習慣の違いやルールを、事前にしっかりと説明して理解してもらうことに尽きます。日本語では伝わらないこともあるので、母国語の資料を用意しておく必要があるでしょう。加えて、文化や意識の違いを理解している外国人スタッフによる母国語の説明やサポートも大事です」(イチイ荻野さん)

尾崎さんは、家賃滞納や、無断解約などに対してリスクヘッジをするために、母国の家族と連絡を取るようにしているといいます。


 「私たちは、審査段階で母国の家族の連絡先を取得し『保証人の代行をする、万が一何かあったときは弊社を頼ってください』と電話連絡をしています。こうすることで何かあってもお客様と連絡を取る手段を残すことができ、さらにご家族にも安心していただけます」(グローバルトラストネットワークス尾崎さん)


 また、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会でも、14カ国にわたる「部屋探しのガイドブック」(国土交通省/公益財団法人日本住宅管理協会 あんしん居住研究会 ほか)を作成して住まい探しをする外国人向けに配布しています。オーナー向けにも外国人受け入れのためのガイドブック作成し、利用促進を図っているそうです。


 さらに、オーナーや管理会社にとっては、グローバルトラストネットワークスのように外国人専門の家賃保証会社を活用することも有効でしょう。同社では、多言語によるホームページやSNSで物件情報や初期費用などの情報提供や24時間ダイヤルサポート設置など、情報を得られる環境を用意することにも力を入れているそうです。



 
 
 

最新記事

すべて表示
イオン/ベトナムに「イオンモール タインホア」10月18日オープン、133店舗が出店

イオン/ベトナムに「イオンモール タインホア」10月18日オープン、133店舗が出店とは イオンは10月18日、ベトナム9号店となる「イオンモール タインホア」をグランドオープンする。 タインホア省は、ハノイ市から南へ約140kmに位置し、人口約400万人を有するベトナム有数の経済エリア。工業団地の開発や交通インフラの整備が進み、経済成長が続いている。 また、ベトナム北部最大級のリゾート地とされる

 
 
 
入管庁、「不法就労」摘発強化へ他省庁と合同で立ち入り調査

入管庁、「不法就労」摘発強化へ他省庁と合同で立ち入り調査…10月にも国交省と解体業者対象に実施とは 出入国在留管理庁は、外国人の不法就労の摘発を強化するため、今秋から他省庁と合同で立ち入り調査を行う方針を固めた。現在は通報などで不法就労の疑いが判明した場合のみ調査を実施しているが、所管する省庁による調査に入管庁の職員も同行する。まず国土交通省と10月にも解体業者を対象に行う予定だ。 複数の政府関係

 
 
 
在留手数料、生活困窮で減額対象 難民申請者大半除外に懸念

在留手数料、生活困窮で減額対象 難民申請者大半除外に懸念とは 出入国在留管理庁は25日、外国人の在留手続き手数料引き上げで、減額を認める対象者に関するガイドライン(指針)を公表した。生活保護法の要保護者に準じる程度に困窮し、かつ人道上の配慮が必要な人とした。 実際に生活保護を受給する人のほか、難民認定申請者は「保護費」受給が要件になる。ただ保護費受給は難民申請者の一部にとどまるため、大半は減額対象

 
 
 

コメント


​スリーエー株式会社

〒651-0083

兵庫県神戸市中央区浜辺通5-1-14

神戸商工貿易センタービル8F

​surie.a.info@gmail.com

Tel : 078-200-6433

Fax: 078-200-6477

  • Instagram

お問合せ​はこちらまで

ありがとうございました。

bottom of page